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さまざまな労働関連法の改定

2014/07/09
今国会では労働関連でいくつかの法案が成立しています。

●改正パート労働法
4月16日に可決成立し、4月23日に公布されました。
施行日については労働政策審議会で来年4月1日が提案されました。

内容は  

Ⅰ 正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム 労働者の対象範囲の拡大  

正社員と差別的取扱いが禁止されるパートタイム労働者については、これまで、① 職務内容が正社員と同一、② 人材活用の仕組み(人事異動等の有無や範囲)が正社員と同一、③ 無期労働契約を締結しているパートタイム労働者であることとされていましたが、改正後は、①、②に該当すれば、有期労働契約を締結しているパートタイム労働者も正社員と差別的取扱いが禁止されます。

*厚労省によると、賃金格差の差別禁止対象となる人は全パート労働者の1・3%(約20万人)から、2・1%(約30万人)に増える見込みだとしています。つまり数の上では正社員との差別是正にほとんど影響が無いことを厚労省自らが認めているレベルの「改正」ということです。とは言っても10万人が是正されれば大きな出来事ですが。

Ⅱ 「短時間労働者の待遇の原則」の新設

 事業主が、雇用するパートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合は、その待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとする、広く全てのパートタイム労働者を対象とした待遇の原則の規定が創設されます。

Ⅲ パートタイム労働者を雇い入れたときの事業主による説明義務の新設

事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、実施する雇用管理の改善措置の内容について、説明しなければならないこととなります。

Ⅳ パートタイム労働者からの相談に対応するための事業主による体制整備の義務の新設

事業主は、パートタイム労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備しなければならないこととなります。

※ この他、虚偽報告等に対する過料や、厚生労働大臣の勧告に従わない企業名の公表制度の創設等の改正が行われます。

●改正労働安全衛生法

1.化学物質管理のあり方の見直し
 特別規則の対象にされていない化学物質のうち、一定のリスクがあるもの等について、事業者に危険性又は有害性等の調査(リスクアセスメント)を義務付け。

2.メンタルヘルス対策の充実・強化 
  労働者の心理的な負担の程度を把握するための、医師又は保健師による検査の実施を事業者に義務付け。
(ただし、従業員50人未満の事業場については当分の間努力義務とする。)
 事業者は、検査結果を通知された労働者の希望に応じて医師による面接指導を実施し、その結果、医師の意見を聴いた上で、必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮その他の適切な就業上の措置を講じなければならないこととする。

*ストレスチェックの義務化により労働者の選別・排除や不利益な取り扱いが危惧されます。
まずは長時間・過重労働、いじめなど職場環境のチェックと改善がなされるべきだと思います。

 
3.受動喫煙防止対策の推進

受動喫煙防止のため、事業者及び事業場の実情に応じ適切な措置を講ずることを努力義務とする規定を設ける。

4.重大な労働災害を繰り返す企業への対応

厚生労働大臣が企業単位での改善計画を作成させ、改善を図らせる仕組みを創設。(計画作成指示等に従わない企業に対しては大臣が勧告する。それにも従わない企業については、名称を公表する。)

●過労死等防止対策推進法

 過労死を「業務における過重な負荷による脳・心臓疾患や精神障害を原因とする死亡や自殺」と法律で定義。防止策を国の責務とした。国の取るべき対策として①過労死の実態の調査研究②教育、広報など国民への啓発③産業医の研修など相談体制の整備④民間団体への支援―を列挙。自治体や事業主には対策に協力することを努力義務として、勤労感謝の日がある11月を「過労死等防止啓発月間」と定めました。

*過労死を無くすために事業主への規制や罰則はありません。
施行3年後の法改正でより実効性のあるものにしていくことが大事だと思います。


(下町ユニオンニュース7月号より抜粋)
11:23 派遣法改悪反対 | コメント(0) | トラックバック(0)
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